父の命日。
今日9/7は二十四節気の「白露」。
なので覚えやすい。

あの2017年の明け方、
病院から電話があって
駅前のタクシー乗り場まで走ったけど、
まさに白い朝露が道の傍らの雑草の上に
ころころと転がっているような、
そんな涼しい朝だった。

「でも8年も経つとこの星も変わったよ」
と今朝はまずは仏壇に。

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昨日から天気予報では、
「暑さがぶり返す」と言っていたので
お寺の門が開くであろう9時を目指したが
行くだけで滝汗。

墓掃除を終えて見上げた空は
気の遠くなるほどの青だった。

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寺にはもうひと家族だけがいらしていて、
既に墓掃除を終えた同世代くらいの男性は
丁寧にゆっくり手を洗っていた。

墓地での手洗いは、
愛する者を失った者特有の洗い方をするなぁ。


自分もその後、じっくり手を洗っていたら、
ふと出て来たのは父との最後の思い出で、
それは手にまつわることだった。

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当時、足掛け3年ほどの
自宅での素人介護が限界になり、
介護タクシーにいぶかる父を乗せ、
その場で入院させてもらい、
一週間ばかりで亡くなったのだけど、
その数日の中での
仕事帰りに寄ったある日のこと。

その日の父は珍しく
病室のベッドから起き上がっていて、
ここ数年見せたことがないような
笑顔だったのだ。
(あちこち不調でずっと不機嫌だったので)

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そして私が帰る際には
手まで振ったのだった。

頑固者だったので
手を振ってくれたことなんて、
今まであっただろうか?
いや、無い!、ときっぱり。
(苦笑)


その後は会いに行っても
こんこんと眠っていて、
3,4日後の白露の夜明けに
一人病室ですっと逝ったのだった。

だから私の生涯の父との思い出は
最初で最後のその手のそよぎの中だ。

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タイムマシンがあれば乗りたい一日が
暮れていく。



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