気づいたら2月!

1月最終日の一昨日はお芝居を観に池袋へ。

(↓すごく早めに着いたけど、
  開幕を待ちきれない人々が私のようにウロウロ)

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演劇鑑賞はいつぐらいぶりだろう?

しがない自営業、
それに数年前の親の介護とコロナ禍、
更に二度目のがん勃発で
余剰のある暮らしから
ここ10年は遠ざかっていた。
最後に観たのは宮本亜門の
「オズの魔法使い」だから
今調べたら14年も前!


でも自分の中では「バイブル」と呼んでいる、
「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」
(村上春樹:著)が舞台になるというのを昨秋に知り、
これは是が非でもと。

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といっても4か月くらい前に知った時には
もう2階席の後ろしかあいてなかったが
「いいじゃないの、観れれば」と内なる声に従って(笑)、
私にしたら高額を払い込んでチケットを入手。

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マイバイブルな理由
26年前の術前化学療法で半年の入院をした際、
たまたままだ読んでなかったこの文庫本を
入院用の荷物に入れていて、
軽い気持ちで読み始めたのだけど、
自分の状況や精神状態と
リンクする言葉が満載で驚くばかりだった。

ストーリーもメタファーとして考えると、
突然の進行性乳がん宣告で
真冬の当時は古くなっていた建物の病院に
閉じ込められた自分の状況と似ていて、
のめり込むように読んだのだった。

四半世紀前は入院でやっていた抗がん剤治療は、
点滴したら次のサイクルが来るまで
安静にしているだけで、
時間はたっぷりあったので何度も読み返し、
時にため息をつき、時に涙を流し、
あげくに線を引きまくり、
最後には「写経」と称して、
気に入った文節を日記帳の後ろの
余白ページに写し書きをして、
暗記を試みていた。

それは例えば



★世界には
 涙を流すことのできない哀しみ
 というものが存在するのだ。


★他人から教えられたことは
 そこで終ってしまうが、
 自分の手で学びとったものは君の身につく。
 そして君を助ける。


★みんな平凡な人で、
 暗闇の中を手さぐりしながら生きてるんだ。
 僕みたいにさ。


★自分の力を信じるんだ。
 そうしないと君は外部の力にひっぱられて
 わけのわからない場所に
 つれていかれることになる。


★「疲れを心の中に入れちゃだめよ」
  「いつもお母さんが言っていたわ。
  疲れは体を支配するかもしれないけれど、
  心は自分のものにしておきなさいってね」

等など、キリがないけど、
一番の名言と思うものは


★「進化は常につらく、そしてさびしい。
 楽しい進化というものはありえんです」


最後のこれは多くの人にはあまりヒットしないのか、
この話の名言集サイトはいくつもあるのに
出てこない。


でもこれは主人公だけでなく、
私を含めて人が人生の節目節目で
向き合うことが避けられない変容
(変化でなく変容=トランスフォーメーション)と喪失、
そして
真の成長には苦痛が伴う

という真理を物語っていると思うので、
大大好きな言葉。
これに支えられての26年なのだ。

医者の見立てでは、
最悪は半年、5年生存は20%という、
難関の確率を超えて私は生き延びている、
とさえ思っている。

とはいえ
2つの世界が同時進行していく複雑な展開、
それに哲学的示唆を含むお話なので、
どんな風に舞台化するのだろう?、
もしかしたら陳腐でがっかりする?、
と思いつつも好奇心のほうが勝って、
予約をしたのだった。

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で、舞台鑑賞の結論は、
「よくぞ幻想と現実が錯綜するストーリーを
3時間弱にまとめたものだ」
と感服。
それには美しい音楽と踊りがとても貢献していた。

(↓昨夏の歌舞伎鑑賞に続いて大活躍だった
  父の遺品のオペラグラス→ こちら

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しかし中休憩になると隣の同年代と思しき男性が
「俺は予習で読んで来たからわかるけど、
 読んでない人はわかんないよ、これ」
とか
「だいぶ端折ってるなぁ」
とずっとぶつくさ言っていて
隣の連れの女性にたしなめられていた。

(↓買い物好きだし、
  バイブルなのでグッズもしっかり購入)

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それを聞くのが苦痛なのでロビーに出てみると、
多くの人たちは
「綺麗な舞台ねぇ」
「美術もお洒落で素敵!」
と口にしているのを耳にしホッ。

帰りに洗面所に寄ると女性たちは口々に
「よかったね~!」と。
うんうん、そうだよね、そうだよね。

(↓Tシャツには僕と影が作った「世界の終りの村の地図」が
  あしらわれているのでもったいなくて着れないかも:苦笑)

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”どの国にも必ず、光と影がある。
 その土地や人が美しかったか、
 そうではなかったか。 

 記憶に何を持ち帰るかは、
 旅人の自由である。”


 ~コピーライター、田中泰延さんXより~



旅をする時だけじゃなく、
今回の舞台も含めて日々の生活で
その時間が「美しかったか、そうでなかったか」
「記憶に何を残すか」。
これは個人の自由。


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(↑豆皿にはこのお話のエッセンスである
 一角獣。
 ↑
 思えばワンセルフのモチーフにしている
 ユニコーンと繋がっているのよ!→ こちら


一見この考え方って、綺麗ごとじゃないの、
と思われがちだけど、
でも私はなるべく綺麗な糸を選んで、
日々のタペストリーを完成させることに徹したい。


【補記】
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   (↑2025年の秋にHPのURLが変わりました)

(2)
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